JSAソムリエ・ワインエキスパート2次試験は、一見すると毎年同じようなテイスティング試験に見えます。しかし実際には、この10年で配点や合格率が大きく変化し、求められる能力も少しずつ変わってきました。
試験の傾向を知ることで、「何を重点的に勉強すべきか」が見えてきます。
~2018年頃 比較的合格しやすい時代
2018年頃までは、現在と比べると比較的合格率が高く、「テイスティングの基本が身についていれば十分戦える試験」という印象でした。
外観・香り・味わいなどの評価項目の配点が高く、たとえ品種や産地を外しても、各評価項目を適切に選択できれば十分に得点を積み重ねることができました。
そのため、「品種が分からなくても、ワインを正しく観察・評価できれば合格できる」と言われることも多かった時代です。

2019~2021年 難化が始まる
2019年以降は、徐々に試験の難易度が上がっていきます。
この頃は、まだ外観・香り・味わいなど評価項目の配点が中心でしたが、合格率は年々低下し、「何となく選ぶ」だけでは通用しない試験へと変化していきました。
特に2020年前後は、品種・産地・ヴィンテージなど最終回答の配点は比較的低く、評価項目で着実に得点することが合格への近道でした。

2022~2024年 推理力を問う試験へ
この頃から最も大きく変わったのが配点です。
品種・産地・ヴィンテージなど、最終的な結論を問う設問の比重が大きくなり、外観・香り・味わいの評価項目は、「最終回答を導くための根拠」という位置付けがより強くなりました。
つまり、
「酸が高い」
「タンニンが穏やか」
「柑橘系主体の果実香」
という評価だけで終わるのではなく、
「だから冷涼産地」
「だからピノ・ノワール」
「だからリースリング」
というように、評価項目から論理的に品種や産地を導く力が求められる試験へと変化していったのです。

2025年 さらに配点構成が変化
2025年は、ここ数年でも特に大きな変更がありました。
評価項目の配点割合が下がる一方で、品種・産地・ヴィンテージなど最終回答の重要性がさらに高まりました。
また、産地とヴィンテージの採点方法も変更され、両者が連動した配点となりました。
これまで以上に、産地を正しく導くことが重要となり、一つの判断ミスが複数の失点につながる試験へと変化しています。

現在の2次試験で求められること
ここ10年を振り返ると、2次試験は
「ワインの特徴を正しく評価する試験」
から、
「評価項目を根拠に、品種・産地・ヴィンテージを論理的に導き出す試験」
へと変化してきたと言えるでしょう。
もちろん、外観・香り・味わいの評価は今でも非常に重要です。しかし、それらはゴールではなく、最終回答へたどり着くための「根拠」です。
現在の2次試験では、「評価項目を覚える」ことと「品種を当てる練習」を別々に行うのではなく、評価項目から論理的に品種・産地・ヴィンテージを導く練習が、合格への最も近道と言えるでしょう。

ちなみに、身の回りの「だいぶ前にソムリエ/ワインエキスパート試験に合格した人」の「楽勝だよ」という言葉は信じてはいけません!
いまの2次試験は本当に難しいので、一筋縄ではいかない覚悟はしておきましょう。




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