今回は、テンプラニーリョについて解説していきます。
テンプラニーリョは、スペインを代表する黒ブドウ品種です。リオハやリベラ・デル・ドゥエロをはじめ、イベリア半島全体で幅広く栽培されており、ソムリエ・ワインエキスパート二次試験でも重要な品種の一つです。
ただ、受験生の中でも「得意」と「苦手」がはっきり分かれる品種でもあります。
テンプラニーリョは「いろいろな顔を持つ品種」
テンプラニーリョを覚える時に、一番大事なのはここです。
「スタイルの幅が非常に広い品種です。」
伝統的なリオハもあれば、リベラ・デル・ドゥエロのような力強いスタイルもあります。さらに、樽をほとんど使わないカジュアルなワインまであり、「これがテンプラニーリョです」と一言で説明するのが難しい品種なんですね。
だから、テンプラニーリョの難易度というより、「どんなテンプラニーリョが出題されるか」で難易度が変わる品種だと思っています。

外観の特徴
外観は、実は一概には言えません。
クラシックなリオハでは、中程度の色調でエッジにオレンジ色が見えることも多く、長期熟成した落ち着いた印象になります。
一方で、リベラ・デル・ドゥエロなど内陸部のモダンなスタイルでは、色調は非常に濃く、黒みを帯びた力強い外観になることもあります。
まずは、この二つのタイプがあることを知っておいてください。
香りの特徴
テンプラニーリョといえば、タバコのフレーバーが有名です。

……宇多田ヒカルじゃないですけどね(笑)。
もちろん、本当にタバコを入れているわけではありません。熟成によって現れる葉タバコを思わせるニュアンスのことです。
クラシックなリオハでは、花の香りに加えて、タバコ、革、スパイス、そしてアメリカンオーク由来のココナッツのような甘い香りを感じることがあります。
逆に、モダンなスタイルでは果実味が前面に出て、新樽の風味やスパイス、アルコール感がより強く感じられることが多いでしょう。

味わいの特徴
ここもスタイルによって印象が変わります。
リオハでは、長期熟成によって酸やタンニンがなじみ、とても滑らかで飲み頃を迎えたような味わいになります。
一方、リベラ・デル・ドゥエロなどでは、アルコール感が高く、果実味も濃く、非常にパワフルなスタイルになることがあります。
同じ品種とは思えないくらい印象が違うことも珍しくありません。
二次試験ではこう考える
試験対策として、まず当てたいのはクラシックなリオハのスタイルです。このスタイルのテンプラニーリョが出題された(と思われる)年は、テンプラニーリョの正答率も高めです。
アメリカンオークの小樽で長期間熟成した、やさしく滑らかな味わいと、タバコやココナッツを思わせる香り。このスタイルはぜひ押さえておいてください。
一方で、モダンなスタイルや低価格帯のシンプルなテンプラニーリョも過去には出題されています。
つまり、テンプラニーリョは「一つの答え」を探す品種ではなく、「いくつかの代表的な顔」を知っておくことが大切です。
産地については、ソムリエ・ワインエキスパート二次試験では、まずスペインで考えて問題ありません。
まとめ
テンプラニーリョは、一言で特徴を説明するのが難しい品種です。
だからこそ、
- クラシックなリオハ
- モダンな内陸部
- カジュアルなスタイル
この三つのタイプをイメージできるようになると、ぐっと当てやすくなります。
まずはリオハのクラシックスタイルを確実に押さえ、その上で「いろいろな顔を持つ品種なんだ」ということを理解しておきましょう。
他品種との見分け方や、ブラインドテイスティングでの考え方については、別の記事(有料コンテンツ)で詳しく解説します。




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